CLT工法
次世代の建築、CLT工法
CLTとは、1995年頃にオーストリアで製品として完成した工法で、クロス・ラミネーテッド・ティンバー(Cross Laminated Timber)の略です。木材の繊維の方向を互い違いに組み合わせ、何層か重ねて貼り合わせた建築材で、木材の結合方法に特徴があります。
北海道では当社が初めて採用しました。(局所的な使用されている建築物は現存しております。)精度が重要なので、結合に使う構造用金物も今回は3割ぐらいがCLT専用のもの、それ以外は制作品のものです。
CLT工法で家が建つまで
こちらは3分間の短縮バージョンです
在来工法で作ろうとすると、巨大な梁(はり)を必要とするような構造体が、CLTを使うと不要となります。構造体が仕上材ともなるので、効率もよいのです。強度もあるので、木造でも高層建築が可能です。吹き抜けを多く作れるのもメリットです。在来工法では不可能なデザインでも、建築が可能となります。フルスペックのCLT工法での建築も道内で当社が最初に手がけました。
構造材としては、5層重ねた150ミリ厚、7層重ねた210ミリ厚を使います。当社が使うのは材が大きなものになるため、道産のトドマツを四国の工場に送り、加工してもらっています。断熱材はCLT材の外側に貼り付けます。
基礎の上に重量のあるCLT材がそのまま乗るので、施工精度が要求されます。一般的な施工許容範囲より厳しく当社としては誤差を2㎜以内に基準を決めて施工いたしました。そのため、レーザーを使った測定が必要となり、基準点を変えて入念に基礎作りを行います。
ボルトやアンカーなどの金具も同じような精度を要求され、すべてオーダーメードで作っています。構造計算も、高層ビルなどにつかう最高度の「ルート3」で行い、耐震性も強くなっています。
壁の立つスピードが在来工法に比べて圧倒的に早いのも特徴です。工期が短くなり、工費や工種の数の削減につながるのも特徴です。